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社長Blog Vol.4:デジタルトランスフォーメーションを迎える全ての企業へ

「デジタルトランスフォーメーション」という言葉を聞いたことがある人は、どのくらいいるでしょうか。私がこの言葉を初めて聞いたのは、2016年の中頃でした。
本日は、この「デジタルトランスフォーメーション」について、詳しくお話していきたいと思います。



Digital Transformation とは

2017年はデジタルトランスフォーメーション元年とも言われ、様々な企業の社長の挨拶文でも取り上げられている言葉である。
セールスフォース・ドットコム代表取締役会長兼社長挨拶
DELL EMC 代表取締役社長 挨拶
NTTコミュニケーションズ代表取締役社長講演
日本マイクロソフト代表取締役社長講演
など、「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」という言葉を発したことのある経営者を挙げれば、枚挙にいとまがない。

Google Trendで調べると、「Digital Transformation(英語)」の検索回数は2013年頃からゆるやかに上昇し始め、2016年に50%を超えている。一方、「デジタルトランスフォーメーション(日本語)」は2016年に差し掛かる頃になり、ようやく検索回数が増加し始めた。

デジタルトランスフォーメーションをWikipediaで調べてみると、
「デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)とは、『ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる』という概念である。2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したとされる。デジタル化の第1フェーズはIT利用による業務プロセスの強化、第2フェーズはITによる業務の置き換え、そして第3フェーズは業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される状態である。従来はSFの世界であった仕組みが人工知能やロボティクス等のIT技術の革新により部分的に実現されるようになり、現実世界と仮想世界が区別なく存在する社会へと発展するようになった。」
とある。

日本国内の企業の多くはこれまで、会計システムの導入から始まり、顧客管理、販売管理システムの導入など、この「IT利用による業務プロセスの強化」というデジタル化の第1フェーズに対して投資を行ってきた。現在はようやく第2フェーズに差し掛かり、一部の企業では「ITによる業務の置き換え」が行われつつある。このフェーズは、ITによって人が不要になる、というものである。B2Bで例を挙げるとするならば、CRMによるレポーティングやMA (Marketing Automation)によるマーケティングの最適化のおかげで、精神論を語る上司やマーケターが不要になる、といった具合であろう。B2Cにおいては、ECが台より大きな力を持ち始め、大手アパレル企業の中には売上高EC比率が10%を超える企業も出てきたという。今後も売上高EC比率はますます増加し、5年先には50%に迫っていることだろう。すでに現在でも、Uber Eatのようにデジタルで受注する宅配飲食が作り出す大きな流れの中で、セントラルキッチンだけを構える無店舗形式の高級レストラン、という形態もアメリカでは始まっている。これらは全て、第2フェーズを象徴する現象であると言える。

そしていよいよ第3フェーズ、つまり「業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される」時代がもう目の前まで来ているのである。例えばB2Bでは、WEBサイトでのお客さまの行動履歴を見て自動的にWEB通話を開始し(デジタル)、お客様のニーズに応じた商材のセールストークを人間が行い(デジタル→アナログ)、AIがお客様の声を解析して購買意思の確立を見極めて営業に指示を出す(アナログ→デジタル)、という流れが想定される。B2Cであれば、ECとリアル店舗の境目が無くなり、ECで買い物カゴにいれようか迷って保存リストに入れた商品があったとすると(デジタル)、偶然その商品のリアル店舗前を通過したタイミングでスタッフに呼び止められて声をかけられたり(デジタル→アナログ)、逆に店舗で購入を迷った商品ECサイトでレコメンドしたり(アナログ→デジタル)、ということが可能になる。
同時に、VR、AR、ロボティクスなどの様々な物理的な技術の発展も、この第3フェーズへの移行を大きく推し進めている。
(私の個人BlogにMAとロボティクスの親和性を考えるというPOSTがあるのでご興味がある方は是非ご覧いただきたい。)

ここまでを読めば、この新しい時代を想像することは容易になるだろう。しかしながら、本当にそんな世界がやってくるのか?と懐疑的になるのも無理はない。リアル店舗で声をかけてくるのが実はロボットだったりすれば、それこそもうSFの世界である。が、そんな世界がデジタルトランスフォーメーション時代として、もうそこまで来ている。それが、デジタルトランスフォーメーション元年と言われる2017年現在の世界の動向なのである。この現実を受け入れられない企業は、そう遅くないうちに淘汰されてしまうだろう。

更にWikipediaはこう続いている。

企業のデジタルトランスフォーメーション
概念的には既存ビジネスをアナログからデジタルへ、デジタルからアナログへとシームレスに変換できる組織への変革となるが、より具体的にはソフトウェアコード開発を中心とした企業組織に変革する方法である。これは、どの業界でも競争優位性を築く最も展開の早い手段とされる。
-中略-

IT企業との関係
デジタルトランスフォーメーションした企業は欧米のIT企業と競合するが、それはデジタルトランスフォーメーションが本質的にIT企業になることと同じ意味となるからである。一方、デジタルトランスフォーメーションしない選択をした場合、デジタル・ディスラプションの影響を受けることになる。(これはデジタルの波に呑まれて産業構造が破壊される意味である。)その結果、全ての企業はITを中心とした組織に変革しなければならないと考えられる。また、IT(情報技術)が一般化すると優位性はデータを保有する側に移る。


Digital Disruption

企業の競争優位性については、経営戦略論の中で散々議論しつくされてきたが、残念なことに第3フェーズにおいては、あらゆる競争優位性は、「デジタルトランスフォーメーション」の名の下で、全てデジタル要素との掛け合わせに集約される。そしてデジタルトランスフォーメーションを選択しない企業は、いずれ淘汰(デジタル・ディスラプション)されゆく運命を辿ることになる。

デジタルディスラプションに関しては NewsPicksに興味深い記事があがっているのでこちらを参照して頂きたい。
世界を変えた15の「デジタル・ディスラプション」
ユーザーにとっては、「デジタルディスラプション」は、どんどん世の中が便利になっていく、素晴らしき未来への進歩だと感じることだろう。しかしながら、レガシー市場に属し「デジタルトランスフォーメーション」という選択をしなかった企業にとっては、市場からの撤退を余儀なくされるという過酷な運命への引き金なのである。

データの保有側か データの解析側か
「デジタルトランスフォーメーション」の第3フェーズに向けて世の中が動き出すということは、我々の全ての活動がデータベース上に収まるということと、ほぼイコールである。これについても具体的な例を幾つか挙げてみよう。

・交通系ICカードによって我々の移動情報がとられ、交通機関の解析チームはこの情報を分析結果を電車本数の計算や渋滞の緩和などに活かしている。個人に紐づくメタデータは、その人物が何時にどこにいたのかという行動を追うことができ、その人が明日行く場所も予想できてしまう。

・クレジットカード情報によって全ての購買情報が個人と紐付けられ、誰がどこで何を買ったのかがわかる。リアル店舗、ECのどちらであっても、購入時にクレジットカードさえ使われていれば履歴から情報が取れるため、好きなレストランや好きなファッションの傾向から行動パターンまで拾うことが出来る。

・インターネットの世界の中では当然のことであるが、Cookie情報をベースにしたWEBサイトへのアクセス履歴のトラッキングからは、逃れることは出来ない。GoogleはChromeを使って位置情報のトラッキングも始めている。


「デジタルトランスフォーメーション」第3フェーズ到来ののち、トラッキング情報などのメタデータを保有する企業が、それぞれの市場で勝利を収めることになるだろう。さらに、このデータを売買し、データを繋いで分析する企業が現れる。
BIツール「DOMO」による解析画面のキャプチャ
世界トップクラスの企業は既に、データサイエンティストに膨大な報酬を支払って囲い込み、データを活用して人々の行動を予測し、予測された先での商品を売り込みを行っている。メタデータの分析は、事業戦略の意思決定における中核となるのである。BIツールを開発する企業がここ数年で急激に成長していることも、こうしたことの裏付けと言えるだろう。




データを全ての個人に紐付けることで、どのようなことができるだろうか。一人一人の行動が予測でき、あらゆる広告が最適化され、意思決定は高い確率で予測可能となる。つまり、人の欲望が発生する前に、企業側がその欲望を知ることができる。そんな時代が、直にやって来るのである。


最後に 〜Legacy Market Innovation〜
サイン&ディスプレイ業界に「デジタルディスラプション」の波がやってくるのは間違いありません。しかし、クレストはこの波を乗り越え、お客様に「デジタルトランスフォーメーション」によって生み出される様々な新しい価値を提供していくつもりです。

私がクレスト社内で"Legacy Market Innovation"と謳い始めたのは、2014年でした。「デジタルトランスフォーメーション」は、"Legacy Market Innovation"のための通過点です。
私達は、リアル店舗の解析ツールである「ESASY」への投資、そしてデータの精緻化・解析を行う株式会社プリンシプルとの業務提携と、来たる「デジタルトランスフォーメーション」の時代に向けて、着々と準備を進めています。

このブログをご覧になっているサイン&ディスプレイ業界の全ての方々に、改めて警笛を鳴らします。「デジタルトランスフォーメーション」時代はもうやって来ています。この新しい時代を生き残る自信はありますか?
共に「デジタルディスラプション」のBig Waveを乗りこなし、「デジタルトランスフォーメーション」という新しい時代を生き抜いて参りましょう!


株式会社クレスト
代表取締役社長
永井俊輔



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