DIGITAL 2022.06.05
LCDはデジタルサイネージにおすすめ?LEDとOLEDとの比較も
デジタルサイネージのディスプレイ選びに悩んでいませんか。
ディスプレイには、LCD、LED、OLEDの3つがありますが、どれを選んでよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
デジタルサイネージのディスプレイは、3つとも特徴が異なるので、設置場所と設置目的にあわせて選ぶのがよいです。
本記事では、LCDの基本知識と、LEDやOLEDとの違いについて解説しています。
各ディスプレイの特徴が理解できるので、自社にあったものを選択できるようになりますよ。
LCDについての基本知識
LCDとは、液晶パネルのことです。
LCDはデジタルサイネージだけではなく、テレビやパソコン、スマートフォンのディスプレイとしても使用されています。
LCDの特徴は解像度が高いことです。
解像度が高いため、細かな映像や文字をきれいに映し出すことができ、情報発信を目的としたコンテンツの表示に適しています。
また、LCDの構造としては、液晶自体は発光せず、バックライトをフィルターに通すことにより、映像を表示する仕組みです。
LCDのメリット
LCDのメリットには、次の2つが挙げられます。
・価格が安い
・解像度が高い
各メリットについて詳しく解説していきます。
メリット1.価格が安い
LCDは一般的なテレビサイズであれば、LEDやOLEDなどほかのディスプレイに比べて価格が安くなる点がメリットです。
初期費用を抑えられるので、デジタルサイネージを導入しやすくなります。
ただし、2平米以上の大型サイズになるとLEDディスプレイのほうが安くなるケースがあります。
導入したいデジタルサイネージの大きさによっては、価格が安いとは言えなくなるので気をつけましょう。
メリット2.解像度が高い
LCDは解像度が高いので、細かい映像や文字をきれいに映し出します。
そのため、より詳細な情報を顧客に伝えられることがメリットです。
時刻表や営業時間の変更、セール情報などの発信に適しているので、駅や商店街、市役所などで多く活用されています。
LCDのデメリット
価格が安く、文字をきれいに映し出せるLCDですが、設置場所や設置目的によっては、デジタルサイネージの価値を十分に得られない場合があります。
導入後、LCDが効率的に使えるように、事前にデメリットについて把握しておきましょう。
LCDデメリットは次の2つです。
・暗い
・外枠が邪魔になる
1つずつ詳しく見ていきましょう。
デメリット1.暗い
LCDのデメリットは、画面の明るさ度合いを示す輝度が低いことです。
屋外にデジタルサイネージを設置する場合、太陽光に負けないよう輝度の高いディスプレイを選ぶ必要があります。
輝度の低いLCDは視認性が下がるため、屋外には不向きです。
デメリット2.外枠が邪魔になる
ディスプレイをつなぎ合わせたときにLCDの外枠が邪魔になり、映像の一体感を感じにくくなってしまう点がデメリットです。
単体で使用する分には問題ありませんが、ディスプレイをつなぎ合わせて大型のディスプレイとしての活用を考えているのであればLCDは避けたほうがよいでしょう。
一方、LEDとOLEDには外枠がないので、つなぎ合わせて使用する方法に向いています。
LCDとOLEDの違い
デジタルサイネージのディスプレイについて調べていると、LCDのほかにOLEDやLEDという用語が出てきます。
どれもデジタルサイネージのディスプレイのことなのですが、それぞれ特徴が異なります。
各ディスプレイの特徴と違いが分からなければ、どのディスプレイを選んでよいのか分かりませんよね。
ここではまず、LCDとOLEDの違いについて解説します。
OLEDは、有機ELと呼ばれるディスプレイです。最近ではよくスマートフォンの画面に使われています。
デジタルサイネージのディスプレイとしては使用頻度が高くありませんが、実物に近い映像を映し出すことが可能です。
LCDとOLEDどちらのディスプレイが自社の導入目的や設置場所に合っているかを確認してみてくださいね。
LCDとOLEDの主な違いは次の5つです。
・発光の仕組み
・価格
・形状
・寿命
・視野角
違いを1つずつ比較してみましょう。
違い1.発光の仕組み
LCDがバックライトをフィルターに通して映像を表示するのに対して、OLEDは電圧をかけることで有機物を発光させ映像を表示します。
つまり、自ら発光するか、しないかという点が大きな違いです。
OLEDは、黒く表示したい部分は発光しないため、真っ黒で表現されます。
一方、LCDは黒くしたい部分を遮断して表示するため、バックライトの光が漏れ少し白っぽい黒になります。
OLEDは白と黒のコントラストがはっきりとした美しい映像展開が可能です。
違い2.価格
大量生産が可能な一般的なテレビサイズのLCDは、OLEDと比較して低価格なものが多いです。
ただし、サイズが大きくなれば、OLEDのほうが安くなる可能性がある点は理解しておきましょう。
違い3.形状
LCDはバックライトがある分、ディスプレイに厚みがあり重たくなりますが、OLEDは、バックライトが不要なので薄くて軽い構造となっています。
また、OLEDは、折り曲げることも可能なのでデザインの自由度が大きいといえるでしょう。
ただし、OLEDは厚みが薄い分、LCDに比べると壊れやすいです。
違い4.寿命
OLEDは寿命が短く、LCDの半分ほどと言われています。
寿命が短い分、OLEDのほうが交換頻度は高くなる点は理解が必要です。
・LCD:約6万時間
・OLED:約3万時間
くわえて、OLEDは発光体の劣化による焼き付けを起こしやすいので、注意が必要です。
違い5.視野角
OLEDのほうがLCDよりも視野角は広いです。
ただし、OLEDは視野角が広くても輝度がLCDよりも劣るため、屋外など明るい場所に設置すると画面が暗く見えてしまいます。
LCDとLEDの違い
LEDは、LEDビジョンとも呼ばれており、現在デジタルサイネージのディスプレイとしてポピュラーな存在です。
太陽光に負けない明るさがあり、大きなサイズにも対応しているため、ビルの壁への設置や空間演出に活用されています。
ここでは、LCDとLEDを以下の5項目で比較します。
・発光の仕組み
・価格
・輝度
・サイズの自由度
・視認距離
それぞれ詳細を確認しましょう。
違い1.発光の仕組み
バックライトを用いて映像を表示するLCDに対し、LEDはそれ自体が発光します。
LEDは、赤、緑、青のLEDで1つのピクセルを構成しています。光の三原色を発光させることで、フルカラーでの表現が可能です。
違い2.価格
LEDの価格は、テレビサイズのものであれば、LCDよりも高い傾向にあります。
ただし、サイズが大きくなれば、LCDよりもLEDのほうが安くなる可能性が高いです。
また、LEDは消費電力が少ないため、ランニングコストを低く抑えることができます。
寿命が長いため、長期間の使用も可能です。
また、部分的な修理で済むためメンテナンス費用も抑えることができますよ。
違い3.輝度
LEDのほうがLCDよりも明るいです。
LCDとLEDの輝度をcd(カンデラ)という単位で表すと次のようになります。
・LCD:250~2,500cd
・LED:800~8,500cd
太陽光のある屋外に設置するには、輝度が低いとディスプレイが暗く見えてしまうため、最低でも700~1,200cdほどの輝度が必要です。
そのため、LEDは屋外の設置にも適していると言えるでしょう。
違い4.サイズの自由度
LCDはディスプレイのサイズが豊富ですが、構造上、自由にサイズを変えることは難しいです。
一方、LEDは、設置するドット数を変えることで自由自在にサイズを変更できます。
また、LEDは大きさだけではなく、球形や曲面などレイアウトの変更もできるので、自社独自の世界観をつくりあげることも可能です。
違い5.視認距離
LCDとLEDの構造により、見る距離により美しさが変わります。
解像度が高いLCDは、近距離から見たときに細かい文字や映像もはっきりと視認可能です。
反面、LEDはドット間の隙間がある分、至近距離で見るほどに画像が粗くなります。
ドット間を密集させることもできますが、その分多くのLEDが必要です。
LCD設置に適した場所や目的を解説
LCDは、解像度が高く細かな文字や映像をきれいに映し出すことが可能です。
そのため、営業時間や場所の情報、商品やセールの紹介など、顧客が近距離から見る場所に適しています。
太陽光が強い屋外では、ディスプレイが暗く見えてしまう場合があるので避けたほうがよいでしょう。
また、LCDのディスプレイをつなげて大型サイズにすることは可能ですが、外枠があるため映像の一体感が損なわれてしまいます。
映像で自社の世界観を表現したいときや空間を演出するときにはLCDよりも、LEDがおすすめです。
LCD、OLED、LEDに適した場所と目的をまとめました。
LCD
・設置場所:屋内、近距離
・設置目的:情報発信
OLED
・設置場所:屋内、近距離
・設置目的:広告、ブランディング、空間演出
LED
・設置場所:屋外、遠距離
・設置目的:広告、ブランディング、空間演出
LCD、OLED、LEDの各ディスプレイは、適した場所と設置目的が異なるので、自社に合ったものを選んでくださいね。
クレストのLCD事例
ここではクレストが手がけたLCDの事例を3つ紹介します。
・RAMEN火影
・栄光ゼミナール
・サンリオ
3つの事例はどれも顧客が近距離で見ることからLCDを採用しています。
それぞれ詳細を確認していきましょう。
事例1.RAMEN火影
食事のメニューをデジタルサイネージで表示する場合、おいしく見せるためにきれいな映像であることが重要です。
解像度が高いLCDを選ぶことで、RAMEN火影様のラーメンを忠実に表現し、細かい文字も見やすくなっています。
事例2.栄光ゼミナール
65インチのLCDディスプレイを壁に取り付けています。
デジタルサイネージは紙媒体での情報と比べて、周囲が暗くても見やすい点がメリットです。
すぐ近くまで行かなくても文字がはっきりと認識できるので、情報発信の目的を果たせています。
事例3.サンリオ
屋内への設置の場合、輝度が高すぎると目が疲れてしまいます。
その点、LCDであれば、輝度が高すぎないので屋内でも画像が見やすくおすすめです。
また、LCDは映像がきれいに映し出せるのでサンリオ様が持つかわいらしいイメージを表現することができます。
ここでは、LCDの事例を3つ紹介しました。
クレストは長年看板事業にたずさわっている経験から、企業や店舗がつくりあげたいイメージを組み込んだ提案が可能です。
自社にとって、どのディスプレイが適しているのかわからないときにはクレストへ一度ご相談ください。
ディスプレイ選びに迷ったらクレストに相談を
LCDは、液晶ディスプレイとも呼ばれ、デジタルサイネージに用いられるディスプレイの1つです。
解像度が高いので、メニュー表や文字情報を出す際に適しており、結果として屋内用のデジタルサイネージでよく使用されています。
しかし、輝度が高くないため、太陽の直射日光が当たる屋外には適していません。
ディスプレイにはLCD以外にOLEDとLEDがあり、それぞれ特徴が異なります。
設置場所や設置目的により選択するとよいでしょう。
クレストでは、デジタルサイネージを導入する際の相談を受け付けております。
「自社の場合、どのディスプレイを選ぶべきかわからない」というときは、ぜひご相談ください。
お問い合わせは、下記フォームを入力していただくか、( Tel : 050-1748-9953)(Mail : info@crestnet.jp ) までご連絡お願いいたします。