RETAIL TECH 2022.06.03

Looker Studio( 旧:Googleデータポータル)を使って社内情報をDXしてみる

Looker Studio(旧:Google データポータル/datastudio)を使うと、比較的簡単に「店舗情報をDX(デジタルトランスフォーメーション)することができます。

今回は、簡単に店舗でDXする方法をご案内します。

予算と売上のエクセルをグラフにしてみる。

一般的に店舗運営において、週次などで「売上」をまとめて「予算対比」を算出して達成具合と進捗を見ながら、人件費や仕入原価を整理して粗利をとりまとめた「売上管理表」のようなものをエクセルでコツコツ作っている方が多いと思います。

自動で自動集計する仕組みを作る(難易度:高)

これはシステムとしては理想的な分難易度が高い選択肢なのですが。
POSレジや管理システムを入れてる場合は、レジから売上データが集約されていると思います。
そのシステムからAPI連携して売上データを引き出すか、困難な場合はRPAを使って毎日夜間にデータを抽出するプログラムを作り、Googleスプレッドシートにデータを取り込むことで、基礎データを自動収集することが可能です。

 

これで別途作成した「予算表」のデータと統合することで、予実(販売実績/予算金額)の算出が可能になるため、達成率(%)をつかったグラフの表現が可能です。

弊社の場合はこの方法を選択しています。RPAで夜間に管理画面からデータを収集し、自動的に再編成しダッシュボードに反映させています。

日報を基礎データに転用する。(難易度:低)

これはGoogleフォームという機能を使うケースなのですが、日々営業終わりに記録してる「日報」をフォームに入力する、という運用をすることで「日々の蓄積データベースが自動的に生成される。という仕組みです。

日報に入れるデータ自体はPOSレジの画面などを見てもらって書き写してもらうだけで十分です。

Looker Studio(Google データポータル)の実装

Looker Studioでダッシュボードを作成する目的なのですが「ほしい情報をいつでも誰でも見れる環境を作り出す」ことを目的としています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の最終目的としては「データを使って新しい気づきを創出する」ことになります。(言い方を変えるとデータドリブンな判断)ができる環境さえあれば、何かの拍子にいろいろなアイデアが生まれ、そのアイデア・仮説を確認するデータが手に届くところにあれば、すぐに確認する。といった、今までの違う運営が実行可能になります。

Looker Studioの使い方についてはネットで様々な操作説明が増えてきています。
私が過去に寄稿した記事がございますので、よろしければご参考になさってください。

できるネット
https://dekiru.net/category/google/google-datastudio/

Looker Studioで予算と売上から達成率を算出する

今回はシンプルに予算データと売上(実績)データをデータポータル上でデータ統合し、達成率を算出する方法をご案内します。

Looker Studioの操作案内的な内容になりますが、基本的な考え方は他のBIツールでも利用できるのでご参考になさってください。

手順としては2つのデータを用意する必要があります。
片方は予算なので、最初に月別に算出してあれば変更はないと思うのでひとつのスプレッドシートとして作成します。

片方は売上データなので前述の方法などで日々の売上(実績)データが追加更新されるもののため、これは別のスプレッドシートとして作成します。

Looker Studioには「データ統合」という機能があるため、これを使って「2つのスプレッドシートのデータを1つに合体させる」作業を行います。
弊社の場合「店舗別に予実をみる」必要があるため、2つのデータを統合する条件として「年月(YYYYMM)」と「店舗名」に指定します。

こうすることで、内部的に「店舗単位の、月の予算」と「店舗単位の、月の売上」に集計された状態で統合してくれます。

この状態ができれば、あとは簡単です「実績 / 予算 = 達成率」の結果を返す関数を実装してあげればグラフ上に達成率の表示が可能です。

「予算 – 実績」を返す関数を実装しておけば「達成額(未達成額)」を知ることも可能です。

これらの指標をLooker Studio上に配置してあげることで、視覚的/直観的に数字を把握するグラフができあがります。

達成率(%)で表現すると把握はしやすいのですが、金額が知りたいという場面もあるため両方表記することが多いです。

様々な指標(興味)を算出する関数を自由に作る

Looker StudioやBIツールはこういった「気になる(興味)」を自動で算出してくれる「関数」を自作できるというのが強みになります。

関数の実装方法等についてはまた別の記事でご案内しますが、使い方がわかればとても便利な機能です。感覚的にはエクセルの関数を呼び出してるのと変わりません。
ぜひこれを機に、ダッシュボードの作成・運用に興味をお持ちいただければ嬉しいです。

データをマネージメントする

弊社はこういった複数の条件のデータを、統合し「使えるデータにする」ことを得意としています。
これは弊社が「業態の違う会社をグループ傘下に持つホールディングス体制」を持っていることも原因ではあるのですが、すでにあるものを上手に使う。という工夫がおそらく得意なんだと思います。

実際、上位の全社データをマネージメントしているのは著者1名体制で管理できてます。

データマネージメントというと、ものすごく高度で専門的な近寄りがたさを感じるかもしれませんが、実際は日々皆様がマーケティングや店舗運営の結果を取りまとめている「作業」をいかに簡単にできるかという課題を考えた、怠け者ならではのテクニックになります。

もしこういったDXの実現、データドリブンな運営、社内へのデジタル利用の浸透などでお困りの方がいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。何かお手伝いできることもあるかもしません。

 

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