RETAIL TECH 2020.12.02
【計測ツール活用方法】映画館の来場者数増加を促して売上を上げるための方法をご紹介
様々な動画配信サービスが普及している影響もあり、わざわざ映画館まで観に行かない“映画館離れ”をする人たちが多くなっている傾向にあります。
最近では、新型コロナウイルスのこともあり例年に比べて利用者が少ない中、映画館は感染対策を徹底しながら営業をしなくてはいけません。
映画館はCMやポスターなど様々なプロモーションを中心に集客を行っていますが、映画館で集客を行うとなると手法が限られてしまいます。
今までよりも戦略的に来場客数を増やしたいのであれば、館内にある映画ポスターを上手く活用してみてはいかがでしょうか。
今回は、映画ポスターと計測ツールを使って映画館の来場客数を増やすための方法についてご紹介いたします。
映画館を運営している企業の方や、計測ツールにご興味がある方にはぜひ参考にしていただきたいです。
前回の記事:【計測ツール活用方法】商業施設向け効果的なイベントを実行するための方法をご紹介
映画館の来場者数を増やすために必要な方法
最近の映画館の集客方法は、SNSでの呼びかけやノベルティの販売、イベントの開催など様々です。
関連記事:プロモーション効果をあげる?ノベルティの知られざる効果
しかし、利用客にとって重要なことは「上映時間」です。
とくに都内など映画館の数が多い場合、自分にとって都合の良い時間に上映されているところを選択する場合が多くあります。
「都合の良い時間帯と観たい映画の上映時間が被らない」
「映画を観たい時間の空席が少ない」
といった理由で、別の映画館に変更するケースも少なくはありません。
ただ上映時間を変えるだけで集客することは難しいですが、映画のターゲットに合わせて変更するほうが適切です。
例えば、小さい子がよく観るようなアニメ系映画の場合、休日の昼間あたりを狙って上映回数を増やしたほうが適切だということはわかるかと思います。
上記のようにターゲットが明確な映画の場合は適切な上映時間がわかりやすいですが、わかりづらい映画もあるため、今回は計測ツールを使ってターゲットの明確化をした上での集客方法について解説いたします。
上映回数や上映時間が最適化されることによる想定効果
上映回数や時間が変更されて来場客数が増えた場合、どのぐらい売上がアップするかを計算してみます。
1ヵ月の来場者数が90,000人
平均客単価を1,500円
全国の劇場数が34と仮定します。
<1ヵ月の来場者数×平均客単価×劇場数=1ヶ月の売上>の計算式を使って売上の変動を確認します。
本施策によって来場者数が1%増えたと試算すると…
900人(90,000人 × 1%) × 1,500円 × 34劇場 =45,900,000円
結果、来場客数が1%増えることによって一か月の売上が45,900,000円アップすることになります。
具体的なアクション方法
想定効果がわかったところで、計測ツールの導入からデータの活用の仕方までの流れを具体的にご紹介いたします。
ここで使うカメラは、弊社の製品であるRETAILSCOPEであると想定します。
計測ツールの導入
館内にある映画予告の各ポスター(もしくはモニター)にRETAILSCOPEを設置し、ポスターに注目した人の年齢性別と視認数を計測します。
数値確認
RETAILSCOPEで検知したポスターの視認数と属性をダッシュボードに流し込み、ダッシュボードの円グラフやヒートマップなどで数値を確認します。
アクション
データをもとに、各映画に合わせて上映時間・回数を変更します。
例えば、10~20代の視認数が多かった場合、その映画の上映時間を平日の夜・土日を中心に集中して入れるなど、ターゲット層が利用しやすい時間を狙ってシフトします。
改善後の数値を確認
ターゲット層に沿った上映回数・時間に調整ができれば、従来都合が合わずに来場できなかった方の利用率が高まり、結果的に来場者数を増やすことが見込めます。
もし、想定していたよりも来場者数が伸びなかった場合は、改めてターゲットの属性の利用率が高い時間を狙って変更してみるなど調整を行い、来場者数が変わるか数字を追います。
まとめ
映画のポスター=認知を向上させる販促物というだけではなく、“目には見えなかったターゲット層”を確認するための材料として見ることもできます。
映画はジャンルが多岐にわかれているのでターゲットも明確化しやすいですが、意外な層から支持を得ているという場合も珍しくはありません。
多くのお客様にとって「観たいときに観れる」映画館となるため、各映画のターゲット層を今一度確認してみることをおすすめします。

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