RETAIL TECH 2020.07.08

データ分析しても店舗改善に活かせられない4つの理由

小売店に限らず、様々な業界でビジネスをするために必要となってくるのが“分析”です。

 

数値を管理し、見えてきた課題や気づきを社内で共有して改善につなげることは、どの企業にも共通するものだと言えます。

 

しかし、中には数値化自体はできているけど、そこから発展しないといった悩みを持つ企業・店舗も少なからず存在します。

 

今回は、なぜデータ分析をしてもそこから改善につながらないのか、店舗分析ツールを提供している企業の目線でお話していきます。

 

データをとっているけど、最大限活かしきれていないと悩んでいる方や、店舗分析に関心があるけど、実践できるか不安な方はぜひ読んでいただければと思います。

 

前回の記事:ポストコロナ社会で変わった消費者の行動・思考とその対策について

データ化することがゴールではない

本来であれば、データ化すること=売上が上がらない、購入者数が少ない、スタッフの残業時間が多いなどの課題がでてきた際に活用するもの、というのが正しい認識のはずです。

 

しかし、課題解決のために行うデータ化で作業がストップしてしまい、データの活用ができていないケースもあります。

 

データに限らず、AIツールやシステムの導入が目的となってしまい、導入後の活用まで中々進まないといった企業も少なくはありません。

 

データ作成で終わってしまうのではなく、まずは「改善にうつす」ことを前提にしてデータ化を進める必要があります。

 

データ分析に失敗する原因4つ

「課題解決のためにデータ化はしているけど、改善につなげられていない」といった場合、以下の4つのいずれかに該当している可能性が高いです。

 

そもそも使うデータが間違っている

データは
・全体像を把握する
・比較して判断する
・仮説を検証する
・知識を発見する
…などの用途を持ちます。

用途に合わせてデータ分析を行うのが一般的ですが、そこをスキップしてテンプレ通りのグラフを使ってしまっては、肝心な気づきを見落としてしまう場合があります。

同じ数値を入力しても、グラフによっては見方が大きく変わってきてしまうので、データ化する際は注意しなければいけません。

 

データが多すぎて見るのに時間がかかる

「データはあるけれど、そこから分析ができていない」といったケースも少なくはありません。

とくに各店舗の数値管理を行っている企業だと、データ量が多すぎて整理しきれないこともあり得ます。

データは複数ある分だけ店舗を多角的に理解しやすくしますが、全部見るだけで時間がかかってしまうほどの量では、逆に大事な要素が埋もれてしまう可能性があります。

 

社内に共有できていない

多店舗運営をしている企業で、各店舗のデータを本社の社員が管理しているケースが多くあります。

しかし、データ分析を本社の一部の社員がするだけで、他の社員や各店舗スタッフに情報が共有されないのではデータを活かしきれません。

 

データ分析の評価が人によって違う

グラフで明らかに変動が出ている箇所は誰でも注目することができますが、全てがそうとは限りません。

例えば店舗の売上推移を日別でグラフ化した際、売上が少し下がっている日に対して「下がっている要因を深掘りするべき」か「少し下がっているだけで気にする対象ではない」と捉えるか、見た人によって認識が違うのでは店舗改善をすることは難しくなってしまいます。

 

データ分析から店舗改善につなげるためには

今いちど正しいデータ分析方法を知る

すでにデータ分析を実行している方でも、「今使っているデータ形式よりも見やすいものはないか」改めて調べてみることをおすすめします。

もしくは、他のデータ形式も作ってみて、どちらがより見やすいか・より明確な発見ができるか見比べてみるのもありです。

 

データを整理する

未加工のデータ、分析し終わったデータ、もう長い期間見ていないデータ、分析途中で放置しているデータなどを一緒のフォルダに入れていませんか?
また、ファイル名称を適当につけてはいないでしょうか?

いちいちファイルの中身を見て何のデータか確認するのではなく、短時間で欲しいデータを引き出せるようにフォルダを整理する必要があります。

効率的にデータ分析ができるだけで、「この数値からどのような改善策が出るか」考える時間を増やせます。

 

データに対する評価基準をあらかじめ設定する

ただ「売上が下がっている」「入店数が減っている」からといって、全て要因を追求するべきかといったらそうとは限りません。

日別・週別で見て、この数値を下回っていれば何かしら考える必要があるなどと、あらかじめ基準を社内で決めておく必要があります。

データに対しての社内の共通認識が統一していれば、数値改善のために何をすべきか意見交換がしやすくなります。

 

まとめ

データ分析は単発的なものではなく、継続的に積み上げて実践しなければ意味がないものです。

 

長期的にデータをとればとるほど、比較対象が増え、より深掘りした分析ができるようになります。

 

「思い込み」で改善策を見つけるのではなく、客観的なデータをもとにして企業・店舗経営の最適化を目指してみてはいかがでしょうか。

 


ポストコロナ時代に小売店に求められる分析方法

ポストコロナ時代、消費者は何を求めているのか?小売店はどのような対策をとるべきか? 本資料では「厳しい状況でもお客様に求められる店舗にしたい」という小売店の方向けに、”コロナ禍”における店舗分析の方法についてわかりやすくまとめています。...

ダウンロードはこちら

わかりやすくまとめた11のユースケース

あらゆる企業・店舗の課題に対して、計測ツールを活用してどのように解決できるのか11のユースケースをご紹介しております。具体的なアクション方法をわかりやすく記載しています。...

ダウンロードはこちら
サイン&ディスプレイ製品に関するお問い合わせ リテールテック製品に関するお問い合わせ

サイン&ディスプレイ製品に関するお問い合わせ

リテールテック製品に関するお問い合わせ