RETAIL TECH 2020.02.12

国内にも広まりつつある「顔認証技術」に関する意識調査の結果を公開!その驚くべき内容とは

AIの誕生により、国内のみならず全世界で顔認証技術を使ったサービスが開発されております。

 

顔認証技術とは、顔の目、鼻、口などの特徴点を捉え、個人を認識・識別することができるものです。

精度評価世界1位を誇るNECをはじめ、多くの企業が開発を迅速に進めたおかげで、私たちにとっても顔認証システムは馴染み深いものとなってきました。

 

このたび、弊社クレストでは「カメラによる顔認証技術に対する意識調査」を実施し、意外な結果が一覧で発表されました。

その調査結果と、顔認証技術の実態について記事内でお話していきます。

 

「一度も顔認証を使用したことがない」人が意外と多いという事実

カメラを使った顔認証技術によるサービスの利用経験について、約4割の方(39.4%)が「聞いたことはあるが利用したことがない」と回答しました。

 

一方、利用したことがある顔認証システムのランキング1位は「オフィスでの勤怠・人事管理システム(28.8%)」で、次いで「iPhoneやandroidなどのスマホ、PCへのログイン機能(16.0%)」という結果に。

中でも顔認証技術に対して最も利用意向が強い世代は20代(52.0%)で、次いで50代(46.0%)でした。

 

顔認証技術のサービスを活用している方にとっては日常生活の一部として浸透していますが、全ての年代の方に浸透する日はまだ遠いということが考えられます。

 

顔認証=セキュリティ面や時短に優れている

活用した経験があるサービスで一番多かった「オフィスでの勤怠・人事管理システム」ですが、なぜここまで多くの方に活用されているのでしょうか。

理由の1つに、「本人以外によるなりすましや貸借利用などの不正を防ぐのに効果的」という点が挙げられます。

今では様々な勤怠管理のソリューションが開発されており、社員の顔を写すだけで打刻ができるようなクラウドサービスも増えてきている段階です。

また、IDカードの紛失や破損時の再発行も必要がないので、無駄な手間をかけずに打刻できるのもメリットになります。

信頼性があり、且つ打刻にかける無駄な時間を省けることによって、顔認証技術を用いたサービスを導入する企業が多くなっています。

一般企業から娯楽まで…顔認証技術をフル活用

一般企業以外にも顔認証技術を活用している業界は増えています。

小売業界の事例を挙げると、米ウォルマートが顧客満足度がどのぐらいか知るために、レジに並んでいるお客様の表情を捉えて分析する技術で特許を取得しています。

ほかにも、空港、マーケティング・広告、マッチングアプリ、ギャンブル・カジノまで、幅広い業界で顔認証技術の実現例が増えている段階です。

セキュリティ面での精度の高さや、無駄な業務の削減につながるため、顔認証を活用したツールはこれからも増え続けると予想されています。

 

約6割の人が顔認証技術によるサービス利用に抵抗あり

顔認証技術が広まる一方、物議を醸している事例もあります。

 

メンバーがファンから暴行を受けた事件をきっかけに、NGT48の運営グループが「顔認証システム」でのセキュリティ対策を発表しました。

具体的なセキュリティ対策とは、公演会の受付の際に事前に登録していた顔画像をもとにし、受付スタッフが照合するといった仕組みです。

 

顔認証システムを導入することによって本人確認の精度を向上させ、万が一の不正防止対策にも効果的と考えられました。

ただ、一般客からはこのやり方に「顔認証は的外れ」「ファンが罪を犯すのを前提とされているようで不愉快」といった非難の声が目立ちました。

 

その一方で、「顔認証だとスムーズに入場できた」や「グッズやチケットの転売防止にも繋がって良かった」などといった声も中には見受けられました。

 

顔認証技術が浸透してほしいといった意見だけではなく、良く思っていない方も一定数います。

 

クレストの調査によると、全体のおよそ6割の方が顔認証技術によるサービス利用に抵抗ありという結果がでました。

抵抗がある理由に、「無断で自分の顔や姿を撮影されることが不快だから」といった声が1番多かったです。

 

このように、顔を撮られる用途が判断できないと、対象者は「自分が映った写真・動画を悪用されるのではないか」と不審になる傾向があります。

 

まとめ

人口が多くて電子マネーでの決済が主流となっている中国では、顔認証技術の最先端の国としてあらゆるシステムが開発され、日本と比較しても圧倒的に技術が浸透しています。

日本も顔認証技術が内蔵されたサービスがどんどん広まっている段階ですが、まだセキュリティ面で安全とは思えないという否定的な意見も少なくはないです。

技術を使用する上で必要なのは、「正しい用途」「明確さ」です。

全てのセキュリティを顔認証で登録してしまえば、当たり前の話ですが本人しかログインできなくなります。
例えば、仮で登録者以外の方が入らないといけなくなった場合は顔認証システムが逆に不便なものとなってしまいます。
サービスやアプリによっては、顔認証よりもIDやパスワードのほうが向いているといったケースもあるので、顔認証技術にも弱点があるということだけは忘れないでおきましょう。

また、先ほども述べたとおり、顔認証技術の導入には否定的な意見も少なくないです。
できるだけ不快な思いをする人がいなくなるよう、なぜ顔認証システムを採用しているか明確にする必要があります。

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