RETAIL TECH 2020.01.24

お店の売り上げにつながる「VMD」のまとめ【図解あり】

最近では、ITの力を活用してVMDを高めていくような試みが多くの企業で行われています。
弊社で提供している『Xovis(ゾービス)』も、VMDに活かすために使うことができます。
しかし、リアル店舗のデータ集計や分析をするためには、マネジメントする側と店舗スタッフが“VMD”について共通認識を持っていなくてはいけません。

この記事では、VMDについてシンプルな図を入れながら説明していきます。

そもそもVMDとはなにか

VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)は、一般的には「視覚的演出効果」と訳されることが多いです。

MD(マーチャンダイジング)は定義が広いですが、概ね「商品化計画」を指し、このMDを視覚的(visual)に行うことをVMDと呼びます。

単純に店内をおしゃれなデザインにすればいいというわけではなく、お客さんが商品を「見やすく、選びやすく、買いやすく」する環境作りをすることを意味します。

ファッション業界だけではなく、スーパーマーケットや飲食店でも活用されている汎用性の高い手法です。

マーケティング手法とは別で、VMD=「ビジュアルマーチャンダイザー」という職業名として使われる場合もあります。

ビジュアルマーチャンタイザーの仕事内容は、VMDやMDなどの知見を活かし、集客数を増やす売り場づくりをしていくことです。

「商品装飾展示技能検定」で資格を取れば、ビジュアルマーチャンダイザーのお仕事に活かすことができます。

 

売り場づくりに欠かせない3つの場とは

VMDは「VP」「PP」「IP」という3つの場で構成されます。

 

■VP(ビジュアル・プレゼンテーション)
VPは、来店のきっかけである「見せ場」を作るうえで最も大事な考え方です。

お店の空間作り全体のことを言いますが、とくに重要とされているのが入口とファサード(正面から見た外観)です。

店外にいるお客さんが、思わず立ち止まってしまうようなビジュアルかどうかで入店数が大きく変動します。

 

■PP(ポイント・プレゼンテーション)
お客様にとっての「探し場」を作ることをPPと言います。

思わずお客様が巡回したくなるような動線を作るのを目的とし、店内におすすめ商品や売れ筋商品を置きます。

その際に、テーブル什器やマネキンなどの大きめなディスプレイを配置されることが多いです。

 

■IP(アイテム・プレゼンテーション)
IPとは、お客様が直接商品を手に取る「買い場」を作ることです。

お客様にとって「見やすい、わかりやすい、触れやすい、他商品と比較しやすい、充実している」という5原則を満たした陳列を心がければ、購入につながりやすい環境となります。

 

まとめますと、VPでお客様の立ち止まり率PPで回遊性IPで購入率を高めていくといった効果を得ることが可能です。

VMDと売上の結びつきについて詳しく知りたい方におすすめの記事:『入店率』をあげる。『売上』をあげる。

VMDとディスプレイは違う?

とくにファッション業界では「VMD=ディスプレイ」と捉えられる方が多いですが、厳密にいうと違うものに分類されます。

VMDはブランドのコンセプトや営業方針を、商品を通して視覚的に伝えるのに対し、ディスプレイは「装飾や陳列そのもの」を指します。

ただ装飾や陳列をするのではなく、「いかにお客様が商品を買いたくなるか」を考え、購買につながるような陳列や魅力的に見えるような装飾にするのがディスプレイです。

MD(マーチャンダイジング)とVMD、ディスプレイの関係性を図で表すと上記のようになります。

簡単にまとめると、VMD=マーケティング手法で、ディスプレイ=VMDに含まれる一要素となります。

ディスプレイについて詳しく知りたい方におすすめの記事:「入ってみたい!」と思わせる店頭ディスプレイのポイント

まとめ

集客力がある売り場を作るためには、VMDの基本的な概念と重要な3つの場を押さえて、店舗の売り上げ戦略につなげる必要があります。

VMDに対して必要な知識があれば、「ターゲットとしているお客様が店前を通っているか」「ディスプレイに対してどのぐらいのお客様が注目をしたか」「人気商品に興味のあるお客様の年齢・性別」など、計測すべき重要な事項が見えてきます

上記でもお伝えしたとおり、弊社が提供している『Xovis』や「esasy」を、効果のあるVMDを行うために役立てることが可能です。

例えば、店頭のVPがどのぐらい効果を発揮しているか確認する際は、データ集計で集計し、ダッシュボードの数値から評価することができます。

上記のように、自店舗の基準数値をクリアしているかどうかチェックをすることが可能です。

 

また、弊社が提供し始めた「Xovis(ゾービス)」は、お店のVPがどれだけ効果があるものかを測ることができるトラッキングカメラです。

『VPによる入店数』を分析できるという、今までのカメラではできなかった画期的な機能を持ち合わせています。

 

売るための戦略が作られるだけではなく、お店のリブランディングや無駄なオペレーションの削減などにも効果的なので、今一度VMDについて考えてみることをおすすめします。

今後もVMDに関連した記事を更新していきますので、引き続きぜひチェックしてください。

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