LMI Group NEWS 2019.08.16

組織とお客様との最高のエンゲージメントを目指して

 

本日は、クレストのサイン&ディスプレイ事業部の大阪支社マネージャー脇村優輔(以下、脇村)に弊社代表の永井俊輔(以下、永井)がインタビュー形式で記事をお届けします。

永井:本日も宜しくお願いします。

脇村:はるばる大阪からやってきたので、御手柔らかにお願いします。

永井:では、早速脇村さんがクレストに入社してからのお話から、根掘り葉掘り聞かせてください。

 

目の前のことを必死でこなすフェーズ

脇村:入社して最初の1〜3年は、とにかく目の前のことを必死でこなすフェーズなんだと今振り返ると思えます。正直、当時の2009年〜2012年頃は、クレストに限らず世の中がリーマンショック直後で少し不況じみている中、とにかくハードワークをこなしてなんとか業績を上げて不況を乗り切ろうとしている市況であったと感じています。私自身も当時はあまり寝ないで仕事をしていたという記憶があり、当時は何度も「もうやめてやろうか」と思ったこともありました。

永井:そうですね、あの頃は本当にきつかったですね。

脇村:特に直属の当時の上司がかなり厳しくて、、、、

永井:それ、僕のことですね。

脇村:まさにです。でも厳しかったけれども、今となっては「結果を出せないうちに辞めてしまっては絶対にいかん。ここでリタイアしたら人として本当にだめだ。」と自分に強く言い聞かせて、目の前のことをひたすらこなしていくことに没頭しました。また、社内には多くの「できる先輩」がいて、自分はこのまま永遠に仕事ができないはずがなく、努力の積み上げ次第では、必ず良い仕事出来るようになるだろう、いや、必ずなってみせると思っていました。

 

最初のお客様で学んだ「仕事への情熱」

 

 当時の私たちの営業手法は、今と違ってインサイドセールスとフィールドセールスに切り分けられていないので、営業職が自らアポイントを獲得して自ら商談に伺い、そして自ら見積もりをだして商談成立させて、納品や施工までの手配を行うというプロセスでした。そこで、私が入社して最初のお客様となったのが、日本の大手飲食(社員食堂の運営代行)業界のお客様です。年間50件以上のペースで新しい店舗を出店されるため、出店の交渉成立から内装工事、サイン工事して営業開始するまでに非常に短いスパンで、また屋外の看板からあらゆるサイン、来店客にわかりやすい誘導サイン、購買を誘発する広告デザインなど、とにかくハイスピードに提案、施工を続けるお仕事を頂きました。
意思決定はその場で一瞬で行われ、スピードを上げながらも品質を絶対に妥協しないというお客様の「仕事への情熱」に最初は振り回されながらも、なれてくると同じくお客様との情熱のベクトルを一致させて仕事に取り組むことができた良き機会だったと今では思っています。
当時は目まぐるしすぎて本当に辛かったですが、そういうつらい経験が人を大きく成長させるのです。
あらゆるトレーニングでも言えると思いますが、つらい経験、厳しい訓練、これこそが人の成長速度をよりスピードアップさせると私は考えています。
私はこのお客様から「仕事への情熱」というものを本気で学びました。つらい経験があるからこそ湧き出る情熱は、必ず生まれてくるものです。

 

覚悟を決めること

 

脇村:クレストの今の社員の皆や、これからクレストに入社しようとしている皆様、またそれ以外の社会人の皆様に共通して言えると思いますが、社会人としてどこかで働く限り、今では副業などいろいろな選択肢が出てきていますが、最終的には「自分はこの業界でやっていくのだ」という覚悟を決めることが重要だと思います。
ちょっと辛くて「よしまた次にいこう」という目先の感覚で転職を繰り返している人は、あまり良い結果にめぐりあえている人は少ないように思えます。
つまり、どこで踏ん張るかという覚悟を決めることをするだけで、あとは決めればその中で突き進むだけです。
僕はたまたま、クレストで踏ん張ることを決め、今10年になります。
そして今では大阪支社の立ち上げを任されるというフェーズにたどり着いています。

 

覚悟を決める判断はどうしたらいいか?

 

永井:では、踏ん張るのか、いや、ここで諦めてとっとと次に行こう、という判断はどうしたらいいですか?世の中はそれでもブラックすぎる企業も沢山あるわけで、踏ん張ると決めたとしてもその企業が微妙だったり成長性がなかったりすると、無駄な覚悟になってしまわないですかね。

脇村:その判断は最後は自分次第だと思います。失敗は失敗だと思わなければ失敗ではないでしょうし、信じると決めたならば信じ続けるのだと思います。
その「信じる」判断基準は、自分自身で本気で考え抜くことだと思います。確かに他人の助言は時に重要ですが、私は「最後は自分で覚悟を決めろ」という意見を持つ派ですね。

例えばみなさんも、誰かにキャリアや現在の職について相談されても、困った時に本気で助けてくれと声を出してくれないと、その困っている温度感がわからなかったりもするでしょうし、たとえ気づいてくれて、手を差し伸べてくれる人がいたとしても、相談主がその差し伸べられた手を受け入れるかどうかも本人次第でしょうし、またその人が立ち上がれるかどうかは最後は自分次第です。

それをどうやって決めるかはその個人次第だと思う。

永井:脇村さんは本当に強い自分の信念を持っているのですね。

 

自分は決して強い人間ではない。ただ、強く有りたいと思い続けることが大切だ。

 

脇村:自分は消して強い人間ではありません。ただ、強く有りたいと思い続けることが大切なのです。人間ですから、弱いのはしょうがないと思います。ただ、弱いままでいいと思ってはいけない。こういう小さな感情の持ち方で、人生はいかようにでもコントロールできます。

また、自分自身のやる気となるスイッチはどこにあるのか?これを見つけられると早いと思います。

永井:そうですね。僕のやる気スイッチは、冷や汗にありますね。
何か緊急事態や、資金が足りなくて焦ったとき、何か切迫している時に、私は本当にスイッチが入ってマリオで言うスターモードになりますね。

脇村:なるほどですね。私の場合、やる気のスイッチは「強い劣等感」ですね。自分自身の劣等感は、裏を返せば最高の武器になると信じています。
どうせ俺なんて、ではなく、自分が納得できる、なりたい姿になるまでやり切る、という思考回路が生まれるのです。

自分自身、中学の時にバスケ部に所属しており、本当にバスケが好きでやっていたのですが、中学2年の後半で練習がつらすぎてやめてしまったという経験があります。この経験が、自分自身が劣等感を持った最初の経験です。
やめようって思ってしまうのは簡単だし、愚痴をこぼすのも簡単です。
でも辞めてしまった直後に本当にすごく強い劣等感に襲われるのです。
あのときの劣等感を絶対にもう二度と味わいたくない。
どういう形だとしても必ず続けるというマインドがここで形成されたのです。

 

プレーヤーからマネージャーへ

 

永井:そしてある程度の成果を出した脇村さんは2015年ころからマネジメント職に移りますね。自分自身で成果を出すというプレイヤーの観点と、他人に成果を出させるという観点で言うと、何がどう違いますか。

脇村:自分の当たり前は相手にとって当たり前ではないということを、自分自身がマネジメントを通じて気づいたことの1つです。
「僕はこう思っているけど君はどう思う?」
という一言を投げかけてあげるだけで、人は「自分の意見」を持ちます。
ただただタスクを振るマネジメントもありますが、私の考えでは、それではただ言われたことをこなすロボットが作られるだけ。優秀な部下を育てるためにとにかく自分の意見やアイデアを仕事に取り入れられるような仕組みを自分自身のマネジメントに入れなければならないと感じています。

また、従順な部下である必要も無いと思っています。マネジメントという立場の自分自身を成長させるためには、従順な部下は逆に不要でしょう。難しい部下であればあるほど、その部下とともに成長する過程の中で、自分自身が成長できるものだと思っています。

特に私は大阪に来てから、「ひとりで物事を教えられることの限度がある。」ということも強く感じました。本社にいたときは、自分自身が忙しくても、他の営業部門のマネージャーなどに気軽に聞く環境が整っていましたが、大阪ではまだ私が立ち上げメンバーであり、自分しか聞ける人がいない状態です。つまり、自分が伝えられることの限界がこの組織の成長の限界となってしまうことを感じました。
だからこそ、自分で考える力が重要です。私から教えられるだけの情報では、私のコピーになってしまうかもしれません。そして私を超えることはできなくなってしまいます。本人が自分で考え抜いて、私よりもすごいことを実現できるような人を育てられるようになる環境を創ることが、今私が目下の目指す組織論です。

と言っても、全く関与しないように聞こえてしまっては誤解です。
今は、大阪支社のマネジメントとしては、
・価値観をすり合わせる。
・上司と部下がお互い「この人と働きたい」と思い続ける。
・全ての結果の原因は自分にある。自分が変われば結果も変わること。
・あらゆる事象を肯定的に受け入れること。
これらをチームと強く意識しています。

 

サイン&ディスプレイ産業について

永井:素晴らしい意識ですね。ところで話は変わりますが、この私達のビジネスの主軸であるサイン&ディスプレイ産業について、何かお話やご意見はありますか?

脇村:10年間という期間、この産業で働いてきた中で、やはり小売業や飲食業など、toCのビジネスを行う事業会社様がお客様となることが多いです。そのため、世の中でtoCのユーザーに売れるものがどのように移り変わっていくかとか、小売業のプロダクトライフサイクルは本当に早いな、と感じるようになっています。
その上で、このサイン&ディスプレイ業界は面白いと思います。
面白くなかったら10年もやってないですよ。(笑)
私の場合は、小売に限らず特に映画館の仕事を始めてから、特に面白いと思うようになってきました。私の映画関係のお客様というのは、映画館を運営している会社、つまり映画興行会社です。
こういった映画館の広告物掲出を行う仕事で、現場に立ち会ったりTwitterなどを見ていたりすると、映画を見に来てる人の声を直接で聞けるシーンが増えてきているというのは本当に面白い経験です。
例えば、まさに広告を取り付けている施工中、それを見た一般客の方々が、「これが来月放映なんだ!すごい是非見てみたい!」というまさに広告効果の真骨頂である「ユーザーに情報を提供し、購買意欲を駆り立てる」というシーンが目の前で起きます。「広告」という仕事の本当の価値をまさに体験できます。リアル世界だけではなく、広告を取り付けた翌朝にはSNS上でも自分の仕事が拡散しているし、自分仕事が朝のニュース番組でこの広告が取り上げられるというシーンにも何度も直面しています。広告マン冥利に尽きるほど本当に嬉しいことだと思います。

正直、サインやディスプレイは、無いと人間が生きていけないほど重要なものではありません。しかし、企業や広告主が何かを伝えたくて、そしてサインやディスプレイによって、それを認知したユーザーが購買に至り、その人の人生を豊かにするということが起こっている中で、その一部に関われることに本当にやり甲斐を感じています。

クレストとしてはアパレル業界の領域が最も強いですが、こういったサイクルが生まれると面白いなとふと考えています。例えばある一般のユーザーが歩いている中で、ショーウインドウを見て、それが本当に良いと思ってその人がそのブランドが好きになり、そして気づけばそのブランドで働くようになった。そして気づけばマーケティングやVMDの担当者になって、クレストに仕事を発注するような担当者に配属された。

たんなる空想ですが、人の人生を変える、ということに私達の仕事が寄与できたりすれば、きっとそれは誰かの世界を変える一歩になっているということですから、こんな幸せなことはないと思います。

 

楽しい仕事とは何か?

 

当然仕事なので、全てのお客様にはありがたいと思っていますが、お客様自身がその自らのブランドを好きかどうか、をしっかり伝えてくれる人に対してはより本気で仕事をしたくなりますね。

例えば私のお客様でDIESELというブランドがありますが、この方々は本当にDIESELが大好き。世界一のブランドだと皆さんが信じています。
同じく私のお客様であるURBAN RESEARCHのお客様たちも自分自身のブランドや会社が本当に大好きな方々です。

私はその皆様の自分たちのブランドへの想いに応えたい!
そしてそんな人達と仕事をすることが本当に楽しい!

心からそう思っています。

同じく、私達クレストから発注される、ウインドウディスプレイなどを設営しに行って頂く職人の方々にも、そのブランドの想いを伝えることが私の1つの使命だと思っています。そういう良いサイクルを生み出せることが、私にとっては最高の仕事ですね。

永井:いやー、本当に興味深い考えですね。せっかく仕事をしているのだから、強い想いを持って最高の成果をあげたいですね。

 

最後に、お客様に一言

 

脇村:仕事を愛すもの同士のコラボレーションほどうまくいくものはありません。役割は違えど、共創した結果生み出されるものは1つです。是非楽しく、本気で一緒にビジネスに取り組ませて下さい。

永井:素晴らしいひとことです。今日はありがとうございました。

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