RETAIL TECH 2019.05.20
20代にとって母の日に『お花』は関心なし?
弊社では『インナチュラル』というガーデニング・アパレル・生活雑貨を組み合わせたライフスタイル店舗を運営しています。
『母の日』はインナチュラルにとって1年の中で最大のイベントなので、『母の日』用のディスプレイを設置して毎年力を入れて販売しています。
今回は一部の店舗をesasyで計測したデータをもとに2019年『母の日』を振り返ってみようと思います。
<インナチュラルホームページ>
http://m.crestnet.jp/l/651203/2019-05-15/3vh24b
きっと、普段と比べて20代のお客さんの割合が増えているだろう!
普段のインナチュラルの購買客層のメインは31歳から40歳の女性です。下のグラフはGW前の4月22日(月)から4月28日(日)までの『店舗前交通量の属性分布』と『レジ購買客の属性分』のグラフです。
私は『母の日』のイベントは年齢層問わないイベントだと思っていたので、店舗前を一番多く通っている21歳から30歳のお客様の割合が増えるのでは?と、、期待をしていました。
しかし、実際計測されたのは普段とあまり変化のない割合のグラフだったのです。
下のグラフは5月6日(月)から母の日当日の5月12日(日)までの『店舗前交通量の属性分布』と『レジ購買客の属性分』のグラフです。
購買客数に変化はあるものの、31歳から40歳の層との開きはあまり変わりませんでした。
花が売れておらず、普段の売上構成に変化がなかったのでは?と思い、
『植物』『衣料』『雑貨』『資材』の売上構成比を確認することにしました。
普段1位の衣類と売上構成比が逆転!!
やはり『母の日』はインナチュラルにとって最大のイベントでした。
普段の売上構成比は衣料が40%台、植物は20%台です。しかし『母の日』の週の5月6日(月)から5月12日(日)の期間は、それが逆転して植物が40%台、衣料は20%台でした。
『母の日』に花は売れるんです!!
このことから、21歳から30歳の層には『母の日』の贈り物に花は、あまり選ばれていないのだと推測をしました。
20代は母の日の花に関心がないのか?
いえいえ!!そんなことはありません。
続いて、5月6日(月)から5月12日(日)の植物のディスプレイをを見てくれた年齢層を表したグラフを見てください。
5月11日(土)と12日(日)を見てください!
『母の日』前日からいきなり21歳から30歳の層の数字が上がっています。『母の日』当日に関しては31歳から40歳の層とほとんど同じ数字を出しています。
このグラフから見ても21歳から30歳の層が『母の日に花を贈る』ことへの関心がないわけではないと言えると思います。
ただ、、、、購入までには至らない。
その理由が『商品力』なのか『価格』なのか『文化の衰退』なのか、、、、
母の日にもっと売上をあげるために、21歳から30歳を取り込むには何をしたらいいのか、
来年の課題ですね。
今回の母の日から得られた発見
下のグラフは4月1日から5月15日までの『店舗前交通量』と『衣料ディスプレイの視認数』『植物ディスプレイの視認数』のグラフです。
植物の『母の日』用ディスプレイは4月から開始をしましたが、視認数が上がったのはGWに入ってからでした。ちょうどこのタイミングで、植物の売上商品ランキング上位に『カーネーション』『あじさい』がランクインしています。
そして植物の視認数がもっとも上がったのが『母の日』の当日です。『母の日』の週の売上商品ランキングはもちろん『カーネーション』がダントツで1位という結果でした。
このことから私の発見は以下の2つです。
<検証結果>
(1)『母の日』の花を店頭で事前に購入する人は少ない。
(2)顧客の店頭での『母の日』への関心はGW中に少しずつ高まりはじめるが、本当の直前にならないと購入までの決定に至らない。
この気づきから来年の『母の日』に取り組む修正施策として私なりに考えてみました。
<修正施策>
店頭での事前予約に力を入れる!!
インナチュラルではECでの事前予約を承っております。
そのため、店頭での販売が『母の日』の直前まで見込めないのであれば事前予約の獲得に向けて店頭にPOPで告知をし、ディスプレイには実際の商品を展示する動きもあり?ではないかと考えました。