RETAIL TECH 2019.04.24
ビジネスイベントの効果測定をリテールアナリティクスツールで行ってみてわかること
リテールテック事業部のサカモトです。アベンジャーズ エンドゲーム公開が楽しみで仕方がありません。
リテールテックJAPANに出展しました
2019年3月に東京ビッグサイトにて開催された「リテールテックJAPAN」というイベントに、クレスト リテールテック事業部が出展いたしました。日本経済新聞社が主催する総合ビジネスショーで、JAPAN SHOPや建築・建材店、SECURITY SHOWなどのイベントも併催され、4日間でのべ20万人が訪れる日本でも有数のビジネスイベントです。
クレストの経営する小売り店舗「インナチュラル」の店舗デザイナーの協力の元、展示会会場に店舗を作成する、というコンセプトでブースをつくりました。ブース内には当社で取り扱っておりますデジタルサイネージもドンと設置。「ザ★展示会」という雰囲気の中ではある意味浮いた存在となり、それなりにご注目いただけたようでした。
ビジネスイベント効果=名刺枚数?
ビジネスイベントへの出展の最大の目的は、リードの獲得であることに疑いはないかと思います。自ブースにご来場頂いたお客様のリード情報を得る為に、ノベルティを配り、ミニセミナーを実施し、派手な衣装に身を包んだお姉さまが声をかけ…。あの手この手で得た名刺を、イベント終了後に数えるあの特殊な感覚は、イベント出展経験をお持ちの皆様には十分ご理解頂けると思います。
ですが、はたしてビジネスイベント出展の効果について、名刺の数だけで測れるものなのでしょうか? その名刺は、本当にあなたのプロダクトの情報が欲しくて差し出されたものなのでしょうか? ノベルティがほしかっただけでは? お姉さんの衣装に目がくらんだだけでは? 注目されていたのが、本当にあなたのプロダクトだったのかを計測することが出来れば、名刺の数ではない別のKPIが手に入り、イベントの効果測定を新たな側面で測ることが可能になります。
esasyで出来るビジネスイベントの効果測定
上の図は、実際にリテールテックJAPANのクレストブースにて設置された10台以上のesasyを使って取得したデータを、Google Data Studioを使って分析した結果です。ご覧頂けます通り、様々な数値データを取得・分析する事が出来ます。
ブース前の交通量
図中の84,165となっている数値は、会期中に我々のブースの前を通られたお客様の合計値です。2台のカメラで計測をし、すべての総和の平均値を持って、ブース前の交通量としています。カメラの設置台数や設置方向、画角や通路の広さに応じて、各種パラメータを調整する事で、できるだけ精緻なデータに近づけていきます。
メインVP視認率
当社のブースの目立つ位置に、上の写真の様にマネキンを設置したのですが…
実はこの位置にピンマイク程度の大きさのカメラを設置し、このマネキンがどれくらい見られたのかという「視認量」を計測していました。それが、上記グラフで「4,865 5.78%」となっている数値です。数だけでの判断となりますと、イベント自体の入場者数や、ブース前(店舗前)の交通量に左右される為、それらの数を分母とした「率」にて評価する事が好ましいと考えます。
会期中でこの数値を見ながら、より注目されるにはどうすればいいのか? についてリアルタイムで施策を打つことも可能です。
入店率
頭上より失礼する形で、上記の矢印の位置に設置しているカメラにて、このブースの中に入っていただいた方の入店数を計測(上記表中の14,111というのがそうです)、それをブース前の交通量で割ったものを「入店率」として計算しています。
サイネージ視認率
同じような写真が何度も続いて恐縮ですが、ブース内に設置したデジタルサイネージ上部にもカメラが存在し、デジタルサイネージをどれくらい見ていただいたか? についての視認数も計測しておりました(表中の947 6.71%というのがそれです)。
この視認計測については、その位置でどれくらいデジタルサイネージに顔を向けていたか? というデータが保存されますので、数秒見ただけではカウントせず、1分以上見た人だけをカウントする、という事も可能です。
年齢性別属性
最後は、年齢性別の属性をとったグラフです。こちらはブースの前を通った方の性別と年齢を、年齢性別検証モデルのカメラで計測し、グラフ化しております。感覚では女性よりも男性の方が圧倒的に多かったのに、データ上では女性が意外と多い結果となっています。
これをそのまま受け取りますと、このイベントは女性が多いビジネスイベントなんだ…という結論になりますが、残念ながらそうではなく、向かいのブースの女性スタッフの方が、カメラ画角範囲にて、ずっと往来に向けて(動きながら)ノベルティをお配りになっていた為、その女性スタッフの皆さんを計測し続けていた…というオチでありました。これはきちんと後から、「この範囲にいる人は除外」という設定が出来ますので、実運用の際はあまり問題にはならないと信じます。
目に見えないビジネスイベントの効果を可視化する
もちろん、名刺リードはすぐにアクションが起こせる為、この上なく重要なビジネスイベント実施上のKPIである事に変わりありません。私たちも本イベントにおいて頂いた名刺を元に、貴重なお時間をいただき、とても重要な商談をさせていただいております(ありがとうございます)。
ですが、それだけではないプロモーション上の効果を、esasyを使って計測する事で、さらに違った数値を取得出来たことも、本イベントにて得られた貴重なデータとなりました。このデータを元に、他のビジネスイベント等にも活かせますし、ブース前での声掛けの方法を時間に応じて変えた結果、ブース来訪数は上がったのか? 下がったのか? 等の検証データともなります。
さらにesasyが「リアルタイムでデータがわかる」のも大きなメリットです。前述しましたが、ブース前のクリエイティブの出来について、視認率というデータでリアルタイムに検証出来る事は大きく、イベント当日になってみないとわからない、周辺ブースとの差別化や、当日初めて合う当日スタッフ、コンパニオンの動き方等、様々な要因の指示出しの根拠データとなります。
いままで現場ディレクターの感覚によって運営されていたものが、データを得ることでより効率的に動き出し、根拠を持ってレポートを書くことが出来るメリットは計り知れません。
でも、お高いんでしょう?
esasyはイベントプランをご用意しております。1台1日あたり7,000円でレンタルが可能ですので、今回、我々が行ったことと同じことをやる場合、10台設置して 70,000円/日 にて実施可能です(設置費用等は別途)。ビジネスイベントの効果測定について、ご興味がございましたら是非ともお問合せ下さい。