DIGITAL 2017.06.09

自作に挑戦できる!予算4万円ほど「クラウド配信型デジタルサイネージ(一式)」設計図

はい、遊びがお仕事Naoyaでございます。

まだまだ遊びは尽きません、今はデジタルコンテンツの配信設計に勤しんでおります。

 

デジタルサイネージ(DS):運用のいろいろ

今更ですが、デジタルサイネージというと。モニターに動画や画像がCMの用に流れているというイメージがあります。

そのコンテンツ適用の方法についていろいろな方法があります。

 

DVDプレーヤー + 一般家電モニター利用の場合

DVDプレーヤーで動画をリピート再生する方法。
☆これは機材も豊富ですし、家電屋さんで手に入るので簡単な実現方法と言えます。

難点としては、
★ちょっと場所を取るということ。
★モニターと本体の間のケーブルが目立つ。
★電源ケーブルも必要。
★コンテンツの配信:交換時は物理的にディスクを店舗に届ける方法が必要。

 

USBメモリー + 専用ディスプレイモニターの場合

これはUSBの中にコンテンツをコピーしておいて、専用ディスプレイモニターに組み込んであるプログラムが、自動でUSBの中からデータを再生してくれるっていう方法ですね。

☆きちんとメーカーがサポートしてくれるのはうれしい
☆実績や保証が多数
☆「プロ用のサイネージ」として設計されているので、電源、ケーブルまわりもすっきりしてる。
☆屋外で使う場合も考慮されてる点はいいと思います。

 

難点としては、
★USBメモリーを物理的に店舗に運ぶ方法が必要な事。
★「専用ディスプレイ」をメーカーから借りるか、買う必要があり。そのため、少し高め。
★ディスプレイサイズ、向きにかなりの制約がある印象です。
★ディスプレイの性能はとても高いとは言えない。

 

店舗中継サーバー + 一般モニター 配信型利用の場合

少し大掛かりな話で、本社側に配信用管理システムがあり。
そこで配信設定したデータが、各店舗に設置された中継用PCに同期され、その中継PCのモニターとしてコンテンツが配信されるというパターンです。

 

☆配信管理(CMS)と一体になっているので、
細やかな再生スケジュールや一斉更新にも対応しており
「予約配信」といったシステム的な強みがある。
☆モニター種類が豊富にあり、マシンパワーに依存できるので
高精細な画像、動画でも再生できる。

 

難点としては、

★大規模向けにはいいと思いますが、少し初期コストがかかる。
★ほぼすべての製品が「有線LANでPCまで接続」
「PCとモニターの間はHDMIケーブルで接続」となっており、店内がケーブルだらけになってしまう可能性が高い。

 

安くて簡単で施工いらず、それは自作

ここまでの説明で、「自社導入にはさすがに予算がとりづらい」という印象はなかったでしょうか。
そこでおすすめなのが自作で作成することです。

自分の中には必ずルールがあって
1.「初期費用は極力低く(できればタダ)」月額課金でも1年タームで予算を見る
2.過剰なスペックは求めずできないことはさっさと諦める。
3.なるべく新しいものは買わない(投資しない)

と設けています。

そのため、オフィスサイネージを検討されている方にはおすすめできます。

 

そこでいろいろ考えた結果。

「今あるものでなんとかならないかな・・・・」と考えてみました。

まずは今あるものを整理

 

モニターは自社で使っているPHILIPSの27インチモニターを使う

・結構写り、発色が綺麗
・表面がノングレアモニターなので、反射とか考えると有利。
※DSというとグレアのほうが発色が良いように見えるので選ぶ人が多いですが、
映り込みで肝心なコンテンツがほとんど見せませんw
・撤収となっても社内企画の製品であれば、流用転用が楽なため

 

GoogleAppsを使う
・Appsは社内インフラにしているので、GoogleDriveのフォルダーを
共有すれば本社集中管理型のクラウド配信は実現できる。

 

WIFIでモニターまでデータを配信する
・できるだけ施工を楽に、ケーブルは少なくするため有線LANは除外。
・店内にはすでにWIFIを飛ばしているのでそれをそのまま流用する。

 

スティックPCを使う
・研究用にいくつかスティックPCをもっているのでそれを今回は流用。
スティックPCは店舗PC故障時の緊急対応用や、
ESASYを含めた研究環境用に複数もっており、OSもWindows,Linux,Androidとある。

日頃から「動くけど使われないもの」を作るのはやめようと思っているため絶対的ルールを定めました。

それは…

コンセントを指すだけでいい、家電感覚

起動のたびにコマンド打ったり、スイッチいれたり、画面操作したり…など、毎日するとなると面倒かと思います。

「毎日店で使うモノにそんなことしてられるかー!」という店舗スタッフの声が後ろから聞こえるので、そうならないように考え抜きました。

 

その結果、選ばれた機器とサービスがこちら。

MK903V スティック型PC Android4.4 4K HDMI 

参考価格:¥12,000

  • Android OSを搭載したハイスペックスティックPC
  • 高性能CPUを搭載し、ネットサーフィンや動画閲覧にストレスなし
  • 放熱性の高い金属製ボディを採用
  • Wifi感度を高める外付けアンテナを搭載
  • google Playにも対応。アプリも追加可能

 

これにした理由は「動画再生をしてもストレスがない」「電源を入れるだけでOSが起動する」の2点です。

スティックPCを使った場合の注意点として「通電」と「起動」は別だということ。
ふつうのパソコンでもそうですが、電源いれなきゃコンセントさしてても起動しませんよね?

しかし、このスティックPCはコンセントにさすとAndroidOSが自動起動し、デスクトップ画面まで何もしないで表示されます。

 

Google Apps(Google Drive)

参考価格:無料
(Appsbusinessライセンスを使っていますが、流用なので無料扱い)

言わずもがな、クラウドストレージです。
AndroidOS用にGoogleDrivieのデスクトップアプリもあるので、常にオンライン状態を求めず一度ローカルにファイルを置くことが可能なので重めのファイルのI/Oにも安心です。

 

PCモニターPhilips 31.5型ワイド液晶ディスプレイ 

参考価格:¥ 25,000

  • 31.5インチ フルHD液晶モニター
  • 画面サイズ:31.5インチ / 解像度:1920×1080 フルHD / パネルタイプ:IPS
  • 入力端子:D-Sub15ピン、HDMI1.4、DVI-D
  • 輝度:250cd/m2 / 応答速度:5ms(スマートレスポンス時)
  • スピーカー:5W x2
  • 寸法(スタンド使用時):730 x 522 x 216 mm
  • 寸法(スタンド未使用時):730 x 431 x 64 mm

ベゼルが薄く、四方が同じサイズなのが今回選択した理由です。
縦置きしても横置きしても気にする個所が少ないのは配置場所を考えるとき楽です。
あとHDMI端子があるので、MK903Vをそのまま指してつかうことで全体として非常にコンパクトにまとまります。

 

再生ソフト クラウド・フォトフレームEX
参考価格:無料

多機能なAndroidOS上で動くスクリーンセイバー管理アプリです。

・画像参照先としてDropBOXやGoogleDriveのローカルフォルダーへパスが通せます。
・動画も参照対象として選択できます。
・コンテンツのリピート再生が可能
・コンテンツ切り替え時間設定が可能
・多彩なオプションを持っており、ほぼやりたいことが実現可能


その他、おまけ 

サンワサプライ 支柱取付け液晶モニタアーム CR-LA352
参考価格:5,000

これはパイプなどの「棒」に固定することができるモニターアームなので、施工の時便利です。テーブル上に置くなら普通の足台でもいいですし、万力アームでもいいのですが。今回設置する用途として便利だったのでご紹介。

 

ogicool ロジクール ワイヤレス タッチキーボード K400pBK
参考価格  ¥ 3,900

電源入れれば、すべて自動稼働する仕組みにはなっています。

とはいえ、キーボード・マウスがあったほうが便利な場面もあるので各店に1セットは配置しておきたいです。

このキーボードであればトラックパッドもついているし、無線でPCと通信できます。
緊急時用にモニター裏にでも仕込んでおけばすぐ使えて便利です。

 

実現の仕組み

簡単な流れは上記に記載してありますので、ご参考になさってください。
ちなみに、ここまでノンコーディングです。

作ってるうちにいくつか課題が見えたのでメモとして記載します。

・死活監視ができない
・ログ取得ができない
稼働状況や、対象コンテンツがいつ(日時)流れたのか取得するすべがない。
設定は予定でしかないので、実績(ログ)を取る方法が必要。
・トラブル対応用の検討が必要
TeamViewerなどのリモートデスクトップを仕込んでおけば本部側で対応できる
(でも今回はお金ないので入れない)
・タイムテーブル(予約配信)が実現できなかった
がんばればどうにかなりそうですが、とりあえず時間切れでした。
配信コンテンツの時間単位切り替えは、厳密性は必要なかったので「リピート再生」と「時間設定」を気にしながら設定することで対応可能しました。

 

ロースペック・デジタルサイネージとして

極端に機能制限を設けた形になりましたが、そこまでの汎用性や多機能性は運用でカバーできるので今回の「自作DS」でも今のところ十分効果的に利用できています。

 

問題は………….コンテンツの制作のほうが多いし大きいです。

 

店頭デザインの時、動きのあるVMDという選択肢が増えるだけで、いろいろやりたいことの幅が広がってそれだけでも十分効果があると判断します。
それに今回のものであれば「とりあえず今週は、DSなしでいこうか」と判断しやすいのも思いがけない効果でした。

これが高価な仕組みだったら「使わないともったいない」となって無理やり使いそうですが、安いので扱いやすいです。
全体がコンパクトな仕組みの為、場所の移動も簡単になりました。
たまにイーゼルの上に移して縦置きという使い方もできます。

 

GoogleDriveに対応したことで「店舗納品」もなくなったことも、ありがたいです。

ポスター・パネル1枚のための輸送費が年間コストで考えるとかなりのコストメリットがでます。セール開始タイミングの一斉更新や、キャンペーン展開など一斉に対応しやすいのもメリットです。

デメリットとして………..「(配信だから)ぎりぎりまで粘れる」ので、結局デザインや校正に時間をかけてしまい、結局「余裕のある管理」はできていません。

 

今後は自社でDSの運用ノウハウを蓄積し、本当に必要な機能、要件を整理してからメーカー製のDSないしCMSの導入を行おうと思います。

やっぱり「小さく早く始める」のが一番です。

サイン&ディスプレイ製品に関するお問い合わせ リテールテック製品に関するお問い合わせ

サイン&ディスプレイ製品に関するお問い合わせ

リテールテック製品に関するお問い合わせ