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社長Blog Vol.6:エクスポネンシャル(指数関数的成長)を遂げよう

 かねてから噂は聞いていたが、ついにあの「Toys ‘R’ Us(トイザらス)」が、2017年9月19日に破綻した。アメリカのリテールビジネス系企業の破綻として、過去3番目に大きい破綻である。
 巷ではAmazonとの業務提携解消後からEC化に遅れをとって戦いに敗れたとか、ウォールマートとの価格競争に敗れたとか、ファイナンスサイドからはKKRとベインらの買収後に一気に増えたDebtによる利息がEBITDAを上回ったなどと言われているが、少なくともコモディティの間では「EC化によって淘汰された」という話に集約されており、私も概ねこれに合意である。

経済産業省:平成 28 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備
(電子商取引に関する市場調査)
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdf
によると、日本での玩具は「書籍・映像・音楽ソフト」カテゴリに分類され、それらのEC化率は20%越えである。日本の全B2Cの平均EC化率が5%弱であり、米国はの全B2CのEC化率が7%強。米国は年率15%ほどのEC市場規模上昇中なので、トイザらス社の倒産はEC化の影響は少なからずあったと言い切っても問題ないマクロ目線での考察がされるだろう。(トイザらス 倒産 と検索して出て来る記事を鵜呑みにするだけでなく、実際のエビデンスやマクロ動向から推定することもまた重要な思考の体操である。)

リアル店舗の「意味のイノベーション」

私達クレストのこれまでのビジネスは、もまぎれもなくトイザらス社のようなリテールビジネスを経営する企業の、なおかつ「リアル店舗」内の看板広告(サイン)やショーウインドウディスプレイや店内広告などである。リアル店舗は淘汰され、購買が全てECに変わる日が本当に来るのだろうか。
私の個人的な考えでは、リアル店舗の位置付けは販売チャネルとしての機能から、広告的機能にシフトするものだと考えている。多くの小売業経営者が「リアル店舗でモノが売れない」と悲観するだろうが、悲しんでいても前には進まない。後日ブログにも記載予定であるがモノやコトの「意味」そのものが変化する、「意味のイノベーション」を受け入れる準備をする時が来ただけだ。
NYで言えば、Madison ave.、SFOで言えばサンナタロウ、日本で言えば銀座中央通り、表参道などに出店する店舗のうち採算がとれている店舗はどれくらいあるだろうか。とても高単価のハイブランドを除外すると、少なく見積もっても半数以上、下手すれば7、8割くらいの店舗が採算がとれていないものだと思われる。更にEC化が年間5%ペースで進み購買がWEBにシフトする中、より採算がとれなくなる店舗は増加する一方であることが容易に推測できる。では、B2C企業にとってリアル店舗を出店し続ける価値はどこに見い出せば良いのだろうか。

前回に私が記載したブログに、リアル店舗の位置付けの変化については詳しく考察が記載されているのでこの議論についてはこちらをご覧頂きたい。
http://blog.crestnet.jp/2017/04/amazonmacys-5-e-commerceec1ecir2015ec10.html
簡単にで言えば、リアル店舗の果たすべき機能は購買を行うコンバージョンのチャネルではなく、マーケティングのファネルの「認知・理解」の一部であり、ダブルファネルまで考えると、ロイヤルカスタマー化、又はインフルエンサー化を後押しするポジションである。
以下は、マーケティングのダブルファネル(※1)上に落とし込まれた、車または電化製品の購買の1990年代と現在の消費者の行動の1例を図解したものである。この資料は私が行うマーケティングオートメーションの勉強会のために作られたものではあるが、B2Cビジネスに関わる全ての方々が理解しておくべき重要な示唆であることは言うまでもない。
チャネルの多様化、とリアルとInternetの世界を消費者が縦横無尽に動き回る様子がよくわかるだろう。実際ご自身の購買行動を考えても、十数年前と現在では大きく変わってきていることが思い起こされるだろう。





マーケティング領域においても、ここ数年のデジタル化による成長が著しい。テクノロジーによってエクスポネンシャルを遂げ始めようとしている領域といっても過言ではない。そしてリアル店舗もまた前述の通りマーケティングファネルの一環であるため、このエクスポネンシャルの真っ只中にいる。このまま駆け上がることができるかどうかは読者の皆様のアイデア次第である。

期待はずれだったFNOを経て感じたポテンシャル

先日Fashion Night Out 2017が開催されたので、当然弊社のお客様が多く参加してくれているところで、今年のファッション × テクノロジーがどれだけ進んでいるのかを心から楽しみにして参加した。正直なところ、「デジタルトランスフォーメーション」という目線では、期待はずれ甚だしいながらもこれからあらゆるイノベーションの種が眠る素晴らしきプラットフォームがそこには準備されている!私達はチャンスに満ち溢れている!と心から感じた1日であった。

ここで中国の市場を見てみよう。
https://togetter.com/li/1153467
このように、後進国というイメージがある中国は人々のPDCAサイクルがガンガン回っている。後進国のつもりで中国を軽視したら大間違いである。若者は財布すら持っていないのである。荒削りなところが満載であることは百も承知だが、日々イノベーションは起き続けている。

目線を東京に戻そう。
多くのリテール経営者の目線はID POS、マーケティング、ECなどに向いている。ここ5年の変化はCRMという単語やデータ分析の役割と意義が店舗レベルに浸透し始めた、という程度の進化であろうか。直線形の成長である。

エクスポネンシャルとは何か

「最も速く荷物を運べる手段が馬車であった時代に、投資家が馬車1,000台を購入する資金を用意して、物流の効率化を図った。また数年後に更なる投資家が10,000台に投資し、より物流の効率は上がった。」この成長は線形の成長であることは言うまでもない。コールセンターの人数を増やしたら対応できる顧客が増えた、店舗を増やしたら売上が上がった。全て線形の成長である。また「満員電車を回避するためにJRやメトロが2階建てになって収容人数を2倍にした。」というのもまたちょっとひねりを効かせてはいるが線形の成長であろう。
「最も速く荷物を運べる手段が馬車であった時代に、投資家が機関車という技術に着目し、資金を集めて開発に費用を投じ、線路を敷き、輸送を効率化させた。」「ローソクの時代、明かりを灯すものとして電球を開発した」という技術やアイデアの変化によってもたらされる何倍、ではなくべき乗の成長がエクスポネンシャル(指数関数)的成長である。
 この時代、エクスポネンシャルの種を見つけやすい環境にあることは、また後日のブログで記述することにしよう。


 というものの、線形の成長が悪いわけではなく、必要なときは店舗を増やすべきであるし、営業も増員すべきである。大切なことは、「今打つ次の一手はエクスポネンシャル(指数関数)的一手か、線形の一手か」という自分の一手への解釈がとても重要です。
このエクスポネンシャルは言い換えると「論理的思考には限界がある」という意見と近いかもしれない。優秀な人ほどそうではない、と言いそうだが、エクスポネンシャルが実現できるイノベーティブなアイデアは必ずしも論理的思考からは生まれるわけではない。
エクスポネンシャルを生み出すに避けて通れないこと、それは、自分の過去の経験、成功体験、自分なりのやり方を一度完全に捨て去って目線を変えること。(捨てると書くと極端だと言われそうだが、過去の栄光に縋り付かずに、という意味であることは言うまでもない)

もし自分がエクスポネンシャルを起こし、世界を変えたいと思うなら、今の知人や同僚とは違う人々と交流して新しい価値が生まれる「人的環境」を意図的に自ら作り出すことをお勧めする。そうすることによって、これまでの自分の常識とはまったく異なるアイデアや価値観を得られるようになる。
そしてそれらは、なにより自分そして周囲のビジネスに衝撃的なインパクトを与え、あなたを「世界を変える1人」にしてくれるはずだ。

Exponential Summit 

私達クレストは、2017年10月27日(月)19:30〜 都内某所にて、このエクスポネンシャルを起こす可能性を秘めた会合を行う意思決定をしている。題材はFashion × Techにしぼり、レガシー産業であるファッション業界とテクノロジー業界のセレンディピティなマッチングの場を提供する。
言うまでもなく、弊社クレストのVISIONは「LEGACY MARKET INNOVATION」である。

題して「Exponential Summit vol.1 | Fashion Tech 」
完全招待制で、経営または事業戦略の意思決定に携わることができるレイヤーの領域の方々をファッション業界から15社、テック業界から10社お呼びして特にピッチなどはせずにコミュニケーションをとっていただこう、という目的だ。Fashion × Techのイノベーションが起きる場としてのスタートを切れればと思う。ここから何かが生まれるかは現時点では全く想像がつかないが、計り知れないポテンシャルを秘めていると思われる。

私達クレストのVision「Legacy Market Innovation」の通り、ファッション業界というレガシー産業にもイノベーションの種を投じられたら、私にとってこれ以上の幸せはない。


株式会社クレスト
代表取締役社長 永井俊輔



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社長Blog Vol.8:今全てのビジネスマンが思考の軸に置くべき10のキーワード
社長Blog Vol.7:リアル店舗に起こるパラダイムシフト2
社長Blog Vol.5:リアル店舗に起こるパラダイムシフト
社長Blog Vol.4:デジタルトランスフォーメーションを迎える全ての企業へ
社長Blog Vol.3:Googleが教えてくれた、リアル店舗の価値と未来
社長Blog Vol.2:シンギュラリティに対するクレストの答え
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