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インパクト抜群!! FRP立体造作ができるまで。


SD2チーム 倉岡です。



本日は、私共サイン&ディスプレーでももっともインパクトがあり、大好きな商品を
ご紹介いたします。

その名も 「 FRP 」 です。

はて、、なんでしょう。

まずはご説明からいきましょう。


FRPとは


FRPとは、Fiber Reinforced Plastics (繊維強化プラスチック)の略です。


軽いが脆いプラスチックに、ガラスなどの繊維を混ぜることによって弾性を増し、軽さはそのままで強度を加えた素材です。

FRPとは、上記の素材の事になるので、今回紹介するのは FRP造作物。
FRPを用いることによって作り出される超高性能な立体造作物になります。


ちょっと補足します。。。

立体造作には2種類ある事をお伝えしておきます。

FRP(ガラス繊維強化プラスチック)
強化繊維プラスチックと呼ばれる、ガラス繊維をポリエステル樹脂で固めたもの

EPS(硬質発泡スチロール)

硬質難燃素材と硬質ウレタン樹脂です。FRPと比べ軽量で強度 ・耐久性は落ちます。ただ型を作らないのでコストも安くスピーディーな納品が可能

(他にも木彫り彫刻とかもありますが。。。)




さて、話は戻ってそのFRP造作物。

聞いたことはあるし、見たことはあるけど、実際にどうやって製作しているかを
ご存知の方は少ないのではないではないでしょうか。


ぜひともみてくださいませ。
早速どうぞ!!

一つの生命を産むべくドキュメンタリーでございます。


※今回の紹介にあたり、協力業者 大久保工芸様の実績を参照させていただいております。






製作工程のご紹介


スポーツ祭東京(第68回国民体育大会)でのマスコット
「FRP製ゆりーと人形」を作ります。

まずは製作物のポーズを検討。着ぐるみゆりーとが色々なポーズをしてくれました。
 
どれもカワイイので悩みます。

図面製作・アウトラインカット

3Dデーターを基に担当者様と打合せをし、形状やポーズを検証。

EPS(硬質発泡スチロール)の特徴

EPS(硬質発泡スチロール)




図面をもとに、スチロール原形製作に入ります。 まずはアウトラインをカット。
機械導入前は、この工程も手作業にて行っていました。










スチロール原型製作中

スチロール原型製作の途中経過。
前回アウトラインをカットしたスチロールに手を加えたものです。
だんだんとゆりーとに似てきました。
細かな修正を加えながら仕上げていきます。






スチロール原型完成


細かな補正を加え、スチロール原型が完成しました。もう姿はすっかりゆりーとです。
このままでも十分可愛いので飾っておきたいところですが、やはりこれは発砲スチロール。
これから厳しい環境にも耐えられるFRPにしていきます。







せっかく出来上がったスチロール原型を分解
次回の工程は石膏取りです。






石膏型取り工程

スチロール原型を分解し、石膏取り(石膏で型を取る)工程に入ります。
スチロールに張られたキラキラしたものは切金(キリガネ)といいます。
固まった石膏を分離する際の断面になります。







離型剤(スチロールと区別できるように塗料を混ぜて青色にしています)は、
その名の通りで石膏を剥離し易くします。






離型剤の上から石膏を塗りました。
通常、3回程重ね塗りします。







石膏はとても壊れやすい素材なので、補強として「スタッフ」と呼ばれる繊維を混ぜ、木枠で固定します。
裏返すとこのような状態。反対側も同様に石膏を塗っていきます。






すべてのパーツが石膏で塗り固められました。
あとは乾燥し固まるのを待って脱型します。





一見すると無残な姿のゆりーと・・。これからまた、元の姿に生まれ変わります。



石膏脱型その1

石膏が固まったので取り外す、脱型の工程に入ります。







簡単にパカっと外れそうに思えますが、意外と簡単ではありません。
石膏はとても壊れやすいデリケートな素材なので、慎重に外していきます。

これはゆりーとの頭部。桃太郎の桃を切る光景に見えなくもありません。












  無事、脱型完了!



石膏脱型その2

脱型後の石膏型はよく見ると全面に細かい毛羽立ちが生じています。

 

発砲スチロールの表面上の凹凸が石膏で再現された結果です。どんなにスチロール原型を表面上つるつるにしても石膏はこの状態になります。

これを、サンドペーパーと水で磨き、平滑に仕上げます。
地味ですが大事な作業です。
型の状態が悪いとFRPにした後の修正が大変なことになります。







すべてのパーツの石膏型が仕上がりました。
次の工程はいよいよFRP成型です!



FRP成型

石膏型にFRPを施す前に下準備としてワックスを塗布します。
石膏からFRPを離型しやすくする目的で行います。





脱型時にFRPに石膏が接着してしまうと、その後の作業の手間が多くなってしまいます。

次にゲルコートを塗布。
ゲルコートはFRPの表面になる部分です。






FRP(強化プラスチック)は複合材です。ガラス繊維に樹脂を含ませて固めたものです。
繊維を樹脂で含浸させていきます。







通常、この含浸を1層から3層程度まで行います。層が厚くなるほど強靭になります。
今回のゆりーとは2層です。
3層はより強度を持たせたい対象に施します。







分割されていた型を合わせます。合わせの部分にもガラスマットを貼り、しっかり固定させます。
尻尾にあたるパーツは折れやすいのでLアングルで補強しました。
本体の補強も後の工程にて行います。






FRP脱型

FRPが硬化しましたので石膏型から脱型します。








表情がちゃんと再現されています。

尻尾もしっかりアングルに固定されました。





胴体も無事に脱皮(脱型)できました。







全パーツ揃いました。組み立てればゆりーとですが、当然ながらまだまだ完成には至りません。
これから塗装の前の仕上げの工程に入ります。




仕上げ工程その1

いよいよ仕上げの工程に入ります。
まずはこれらのエアー道具を使って全体のバリ取り・粗磨きを行います。

繊維状の飛び出しがバリです。サンダーで丁寧に削っていきます。





脱型直後と比較して、だいぶキレイになりました。
ですが、まだまだ型の継ぎ目が残っています。








今回はポリサフェ(パテを液状にしたもの)を吹き付けます。これからが仕上げの本番です。








仕上げ工程その2

ポリサフェ吹付の硬化後、樹脂パテポリパテで表面を仕上げていきます。

まずは樹脂パテ(FRPをパテ状にしたもので市販品ではありません)





そしてポリパテ






パテを塗り、磨く、の作業を2、3回繰り返して型の継ぎ目を滑らかにします。
FRP表面上のへこみ、欠け、キズ、ピンホールも、パテを塗り、磨く、の作業の繰り返しで無くしていきます。





仮組みしてみました。
パテだらけでちょっとかわいそうなゆりーと君。すぐに綺麗になりますよ。






仕上げ工程その3



引き続き仕上げの作業が続きます。
パテ塗りした箇所をエアー工具で磨き、工具が入らない部分は手作業で磨きます。













この工程は完成のクオリティをどこまで追求するかで作業にかかる時間が左右されるといってもいいかもしれません。 ひたすら完成度を上げるためにパテ塗り→磨きを繰り返します。


磨き終えたら次はサフェーサを吹きつけます。
サフェーサは塗装の下地として必要なものです。
最終的に白いサフェーサを吹き付けますが、まずグレーのサフェーサを吹き付けました。






一見、もう塗装しても良いのかと思ってしまいますが、
よく目を凝らすと、微細なピンホールがあったりします。
ピンホールの拡大画像(真ん中の点です。分かりますか?)






サフェーサがグレーなのはこうしたピンホールを見つけやすくする為でもあります。
こうした箇所に再びパテ塗り→磨きを行い、再度サフェーサを吹き付けます。




仕上げの工程はこれで完了です。後は組み立てて塗装します。



加工・組立

今回製作するゆりーとの全長は1600mm。幅も奥行もあるため、内部の補強はしっかり行います。

まずは台座と固定する為に足裏を鉄板で製作。






台座と本体が一体化するよう、足裏から胴体までの補強材を入れます。
サビ止め、溶接などの加工も伴います。





最後に胴体と頭部の接合部を内側からFRPで固定します。これは手が入る最小限の開口部を作らなくてはできません。






開口部も再びFRPで閉じ、仕上げます。









塗装その1



いよいよゆりーとも完成に近づいてきました。

塗装の前に、再びサフェーサを吹き付けます。
ゆりーとのカラーは白が基調なので白のサフェーサです。


もう、背中の開口部は跡形もありません。








サフェーサ吹き付け後のゆりーとです。










   

今回使用する塗料は耐久性のあるウレタン塗料です。

まずはホワイトを全身に吹き付けました。






 おおお! 完成の待ち遠しいゆりーとです。



塗装その2

丁寧にマスキングをしながら、次々に色を入れていきます。

今回はズボン、くちばし、羽先、尻尾、の順に塗装します。












ゆりーとの塗装する一方、ゆりーとが乗る台座も完成させていきます。


移動しやすいようにキャスターもつけます。
まずはサビ止め、そして塗装のベースとしてサフェーサのホワイトを吹き付けました。









完成まであと少し!



最後にクリヤーでコーティングしたら完成です。



完成。行ってきます!

スポーツ祭東京2013町田市大会のキャラクター、着ぐるみゆりーと FRP人形が完成しました。










                      行ってきます!








   ここまで手間暇かかると、もはや手塩にかけた子が、巣立っていくかのごとくの
   感慨ぶかさがあるとのこと。

   そりゃ、そうでしょうね。 

   

    やはり良いものには、それだけ労力がかかているものです。


   最後までご拝読ありがとうございました。




















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